2012/02/28tue

味噌の事を知ってもっと「味噌通」になろう!  味噌の雑学−味噌の歴史

味噌作り体験で得た雑学がとても興味深く
折角なので、味噌屋さんの話・そこで頂いた冊子「みそができるまで」を参考にまとめてみました。

少し早い春休みの自由研究とでも申しましょうか
皆さんが少しでも日本の食文化の奥深さを感じてくだされば幸いです。

↓ページ内リンク
味噌の伝来  平安時代  鎌倉・室町時代  日本初のみそ工場  戦国時代  長寿の秘訣・味噌汁
味噌の種類や産地  白味噌と赤味噌の違い  味噌屋さんへの質問コーナー


味噌の伝来
みその起源は古代中国の「醤:しょう」や「鼓:ひしお」だとも言われているようで
中国・周王朝の時代には、「醤:しょう」をつくる役人がいたそうです。
中国大陸・朝鮮半島を通って飛鳥時代の7世紀頃
日本に伝えられたと言われているそうですが詳しいことは分かっていないそうです。

平安時代
味噌は税金として収められており、麻・絹などとともに高級品だったのですね。

鎌倉・室町時代
鎌倉・室町時代、味噌をすりつぶして溶かした汁が作られるようになりました。
これが味噌汁の始まりなんですね。
一汁一菜
この味噌汁の登場と共に鎌倉武士の食事の基本ができあがったそうで
その後、室町時代になり、味噌汁が庶民にまで普及したそうです。

日本初のみそ工場
伊達政宗は仙台の青葉城下に「塩増蔵:えんぞぐら」と呼ばれるみそ工場を建てました。
これが、日本で初めてのみそ工場で、産業目的と戦用という二つの目的があったそうです。

戦国時代
武将たちは戦場で必ずみそ持ちました。
保存できる栄養食だったからです。
干したり焼いたりして丸め俵などに入れて戦場に運び、各人は腰にぶら下げたそうです。
武田信玄「信州みそ」 豊臣秀吉・徳川家康「豆みそ」 伊達政宗「仙台みそ」
このように、戦国武将たちは、戦のため(産業のためも含め?)みそづくりを進めました。

長寿の秘訣・味噌汁
江戸幕府を開いた徳川家康は
当時の平均寿命37・8歳だった時代に75歳まで長生きをしたそうです。
これは、具だくさんの味噌汁を毎日飲んでいたからだと言われているそうです。
そのため、のちの将軍も健康のため、食事に味噌汁は欠かさなかったそうです。
こうして、貴族から武将、庶民に至るまで
御飯に味噌汁が食卓の定番になっていったのでしょうかね。

このようにして、高級な品から庶民に渡った品。
味噌
日本に欠かせない食文化の一つ。
改めて、日本の食文化の大切さを知ることが出来ました。
御米・味噌汁・御漬物
これからも、いつでも美味しく頂きます(^-^)。


  味噌の原料 大豆・麹・塩
味噌の種類 主な産地 特徴など
関東・東北 関東平野・仙台平野など米が取れ易い場所から生まれてきた。信州味噌・仙台味噌・江戸味噌などがある。
九州 山岳地帯。台風が多く、米は畝が倒れるが麦は倒れないことから九州方面では麦が主流となった。
東海 献上味噌と言えば八丁味噌が有名。他には三河味噌などもある。土手焼きや味噌カツなど味噌汁以外でも調味料として多く使われている。


味噌 白味噌 赤味噌
熟成期間 短い 長い
期間 2ヶ月〜1年 1年〜3年
特徴 甘味は有るがコクが無い。 甘味は無いがコクが有る。


味噌屋さんへの質問コーナー

Q1.市販の味噌を寝かせたらどうなりますか?
A1.同じように赤味噌になります。
   賞味期限が有りますが、それが過ぎても食べられない訳ではありません。
   極端な話、味は落ちますが、熟成させると同じように赤味噌になります。
Q2.家庭で保存する場合、タッパにラップを被せて保存するのが良いと言うことですが
   タッパやラップがなかった時代はどの様に空気に触れないようにしていたのですか?
A2.昔は大きな木樽で味噌を作っていました。
   正直カビは生えます。全く生えないということはありません。
   でも、そのカビが固まって蓋の役目をしてくれました。
   これを味噌蓋と言い、昔は、この味噌蓋が
   空気に触れない役目をしてくれていました。
Q3.自宅では、どのように保存しておけば良いですか?
A3.一番は空気に触れさせないことです。
   味噌を仕込む時しっかりと空気を抜いて
   ラップで表面に空気が触れないようにしてください。

   酵母は30度以下では、まだ眠っている状態です。
   酵母も眠っており雑菌が入りにくいこともあり
   味噌は冬場の寒仕込みが良いと言われています。

   30度を超えると酵母が動き出し、ガスが出ます。
   ガスが出ることを考え
   入れ物には八分目くらいの味噌を入れるのが良いです。
   ガスが出たら、ガスを混ぜるように下と上をひっくり返します。
   これを天地返しと言います。

   更に1ヶ月に1回程度の割合で天地返しをしてください。
   夏頃になると、うっすらと薄茶色の液体が浮かんできます。
   これがたまり醤油です。
   このたまり醤油は旨味成分ですので捨てずによく混ぜ込んでください。
   そうすることで味噌全体に旨味成分が行き渡り
   更に美味しい味噌が出来上がります。
Q4.カビが生えた時の対処方法を教えてください。
A4.カビが生えている部分を取り除けば問題ありません。

   カビを心配される方が多くいらっしゃいますが
   野菜などの生鮮食品は腐敗した場所から全体がカビになっていきますが
   味噌の場合は酵母の方が強いため
   空気に触れた表面がカビるだけで中に浸透することはありません。
   味噌でO157などの食中毒が起きたという例は
   過去に一度も聞いたことがありません。

   ですので、多少のカビでも心配せずに
   美味しい手前みそを作って頂ければと思います。



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