梅の歴史は、とても深く、1500年も前、古墳時代から飛鳥時代に遡ります。私達には、とても像像できない時代です。
梅干など食用の梅が苦手な人もいると思いますが、梅の花が苦手な人は花粉症の人くらいではないでしょうか。
梅の花を見ると、もうすぐ訪れるであろう春を少しずつ感じる事が出来ます。
この様に、梅は、昔も今も変わる事無く、色々な形で人々に愛されている事が分かります。
図書館で出会った、1冊の本、保育社発行のカラーブックス「梅百科」を参考にまとめてみました。
夏休みの自由研究の第二弾、梅の雑学、梅の歴史を少しだけ紐解いてみましょうかねぇ〜。
梅の歴史 | 1500年前の6世紀頃(古墳時代後期〜飛鳥時代前期) 中国から薬用の「烏梅」としてやってきた。 |
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烏梅 |
完熟前の青梅を燻蒸乾燥させたもので、現在でも漢方薬として使用されている。 当時、赤痢などの疫病の予防や治療用として、大いに重宝されていた。 | |
神農本草経 |
2000年以上前に記されたと言われる、中国最古の医薬書。 この医薬書には、既に梅の薬効が説かれている。 陶弘景(452〜536)が5世紀末頃に大整理を行い整備・改訂・集注を著した。 |
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斉民要術 |
1500年前の6世紀前半頃(古墳時代前期)に著した中国最古の農業書。 この農業書には、梅の塩漬けが記されている。 |
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医心方 |
約1000年前の984年の10世紀頃(平安時代中期)に著した日本最古の医学書。 当時の医師、丹波康頼が著した医学書で、梅干の名が記されている。 |
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万葉集 |
万葉集では、梅を題材にした歌が、桜の3倍の180首も収められている。 |
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梅の花咲ける岡辺に家居せばまた山高みふりきたる雪 | 柿本人麻呂 | |
我が苑に梅の花散るひさかたの天より雪の流れくるかも | 大伴旅人 | |
春さればまづ咲くやどの梅の花ひとり見つつや春日暮らさむ | 山上憶良 | |
我が背子に見せむと思ひし梅の花それとも見えず雪の降れれば | 山部赤人 | |
今日降りし雪に競ひて我がやどの冬木の花は花咲きにけり | 大伴家持 | |
日本の梅 |
烏梅と相前後して中国から入ってきたであろう梅の木。 この梅の木は、日本の気候風土によって中国の梅とは全く違ったものに生まれ変わった。 中国産の梅と比較すると日本産の梅の方が酸っぱい。 日本産の梅の実は有機産の含有量が高く薬効などしての効き目も高いと言われている。 梅の原産は中国であるが、今や梅は日本独特の果実となった。 |